恩返しをしてみた。 ~創造主物語④~
私の友人に「創造主」と呼ばれる男がいた。
無から有を、生命をもつくりだす。
それが彼の想像主たるゆえんだ。
そんな彼と冬にドライブしていた時のこと。
雪が吹き溜まりになっているところで突然車があらぬ方向へ回転した。
ゆっくりと、ひどくゆっくりと。
走馬灯、、、これが走馬灯か
続きを読む
家の中でカマキリを孵化させてみた。 ~創造主物語③~
私の友人に「創造主」と呼ばれる男がいた。
無から有を、生命をもつくりだす。
それが彼の想像主たるゆえんだ。
12月のある日、私は彼の家のそばでカマキリの卵をみつけた。
「へー ここからカマキリが生まれるんですか。初めて見ました。」
彼は興味深そうにそれに見入っていた。
ひとしきり観察が終わると、彼は言った。
「いいものを見せてもらいました。外に返してきてくださいね。」
私は窓際に卵を置いてトイレに行ったきり、その言葉がすっかり頭から消えていた。
続きを読む
保険で儲けよう
貯蓄型保険とは
貯蓄型保険とは、死亡などのリスクを保障しながらも、同時に貯蓄ができる保険のことを言います。低解約返戻金株式会社型終身保険や学資保険がその典型例で、これを活用して儲ける方法を考察していきます。
保険において最終的に戻ってくる金額のことを返戻金(へんれいきん)、元本に対する返戻金の比率を返戻率(へんれいりつ)と呼びます。返戻金が100%を超えていれば、元本以上のお金が戻ってくる訳ですから、投資の一環として考えることが可能ですね。
例えば、学資保険で人気のソニー生命は返戻率103.8%というプランがあります。毎月1万円積み立てれば18年後には元本216万円が224万円となり、8万円儲かる計算。年利にすると0.4%。定期預金が良くても0.1%ということを考えれば十分にお得と言えます。
保険年利 0.4% > 定期預金年利 0.1% ⇒ 保険はお得!
私が学資保険に入った時は返戻率が120%を超えていたので、今とは比べ物にならないくらい返戻率が高い時代でした。ただ、今の返戻率でも投資目的の保険として使える部分は多分にあると思っているので、紹介していきたいと思います。
保険で投資するメリットとは
保険会社が資金を運用してその利益を還元しているわけだから、普通に考えれば自分で投資信託などを積み立てた方がお得じゃないか、と思いますよね。
実際、保険商品と投資信託の期待値を単純に見比べれば、圧倒的に投資信託のパフォーマンスが高いです。NISAやiDeCoならなおさら。
ではなぜ私が投資目的の保険に入っているかというと、2点理由があります。
①本来の目的である「保険」としての効果を期待している
例えば、私が入っている養老保険は、死亡保障がついています。積立てている途中で私が死んだ場合、満期まで積み立てるはずだった分の金額が保険金として家族に支払われる仕組みです。
儲けながらリスクヘッジにもなっており、一石二鳥ですよね。
②保険控除が使える
これが保険が投資として使えると思っている最大の理由です。
支払った保険料に対して年末調整、もしくは確定申告を行うと、支払った税金が一部返ってくるという仕組みがあるのはご存知でしょうか?
これを活用することで、単純な返戻率を大きく超える効果が期待できます。
控除される保険料には上限があるという点は注意が必要ですが、それさえ理解していれば保険は非常に効果の大きい投資手法となり得るのです。
冒頭で紹介した返戻率103.8%の学資保険。年利に換算すると0.4%です。
しかし、保険料控除を考慮すると6.8%もの年利を得ることができます。銀行の金利が0.1%未満のご時世で6.8%って凄くないですか!?
保険控除を利用した際の実際の税軽減額は?
「控除」って分かりづらいですよね?
控除額 = 戻ってくる金額(軽減額) って思ってる人いませんか?
私がそうでした(笑)
所得税の計算はこうなっています。
所得税額 =( 収入金額 - 所得控除額 )× 所得税率 - 税額控除額
ほとんどの方は所得税率で5~20%が徴収されているはずです(パーセンテージは所得金額で変わります)。
控除、と言っているのは、その金額分は給与に含めないであげますよ、という意味です。従って、仮に所得税率20%の方が1万円控除された場合、1万円×20%=2千円で、払った分の税金から2千円戻ってくる、というイメージ。
この2千円が軽減額=儲かった金額 ということができます。源泉徴収票にも軽減額の記載がないので、いくら戻ってきているのかイメージがつかないんですよね。
保険料控除の種類
保険料控除には3種類あります。
そして、それぞれに8万円の上限が定められています。
3は掛け捨てなので投資の対象ではなく、活用したいのは1と2。
控除額・軽減額の上限
保険料控除は、払った税金が戻ってくるシステムです。従って、払った税金が多い人ほど軽減額も大きくなってきます。
下の表に所得別の最大軽減額をまとめておきました。
※1 給与収入から各種控除を引いた金額 ざっと総収入の半分くらいになる人が多いと思われる
※2 所得300万円の人:300万円×10%-9.75万円=20.25万円 195万円×5%=97,500円ですから、195万円を超えた部分にだけ10%課税されるという意味
前述の通り、控除額の上限は8万円で、所得によらず一定です。変わってくるのは所得税の軽減額の部分。この軽減額で実質の年利が大きく変わってくるので、自分の軽減額をしっかり理解しておきましょう。上限ぎりぎりで積み立てて、控除枠を最大限に使いたいところです。
8万円÷12か月=6700円 ですから、月に6700円を積み立てていけば控除枠を無駄なく使いきることができますね。
代表的な貯蓄型保険
貯蓄型保険といってもいろいろと種類がありますが、私が実際に投資として使えると判断しているのは以下の3種になります。
低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険は通常の終身保険に比べ、加入してから一定期間、解約返戻金の金額が低く設定されています。
その代わり ①毎月の保険料が安い ②一定期間を過ぎると解約返戻金が一気に上がる ③払込期間が終わっても継続する選択肢がある、といったメリットがあります。保険料が安いのは非常にありがたいですが、途中解約すると返戻率が70%などと大きく元本割れしてしまうので、途中解約しない自信がない方はやめておいた方が無難です。
下の例では、60歳までが払込期間で、それを超えると一気に払戻金が増えているのが分かります。
引用:終身保険RISE[ライズ]|オリックス生命保険株式会社
同じような貯蓄型保険で「養老保険」というものもあり、私はソニー生命の養老保険に入っていますが、私が契約した2010年頃と比べ返戻率が大きく下がってしまっていました。
保険会社の主力商品が低解約返戻金型終身保険に移ったこともあり、養老保険は下火になってしまい、返戻率を考えてもあまりメリットの無い選択肢と考えています。
学資保険
学資保険とは、子どもの将来の学費を確保することを目的とした保険です。ですから、子供がいる人しか加入できません(特約で出産前に加入できるケースもあります)。
現金が目の前にあると無駄遣いしてしまう人もいるでしょうから、強制的に積立てられていくのはメリットですね。
契約時に設定した子どもの学費が大きくかかる時期に「入学祝い金」のように節目で保険金を受け取ることもできますが、その分返戻率は落ちるので、投資目的であれば満期に一括で受け取りましょう。
返戻率は低解約返戻金型終身保険と同等ですから、よく比較した上でどちらを選ぶか決めてくださいね。
引用:学資保険・学資プランのことなら学資金準備スクエア|ソニー生命保険
個人年金保険
一般的に「年金」と言われるのは、いわゆる公的年金です。公的年金は給与から強制的に徴収される保険料を原資にしています。
これに対し個人年金保険とは、老後のために個人が加入する任意の保険です。
満期まで保険料を払い込み、60歳~65歳のうちいずれかのタイミングから、10年~15年かけて年金形式で保険金を受け取るスタイルです。
投資向け保険のまとめ
低解約返戻金型終身保険・学資保険・個人年金が投資向け保険として優れているという話でした。保険会社各社からこのカテゴリの保険が販売されていますが、その中でも特に優れている保険を厳選して紹介します。
見てください、この利率。資金拘束期間が長いとは言え、ほぼリスクなしでここまでの利率の商品は他に見当たりません。もちろん私も入っています。
保険に投資する場合の最も大きなリスクは保険会社の破綻ですが、今回挙げた3社はいずれも格付けが高く、破綻のリスクは極めて小さいと言えます。
掛け捨ての保険
掛け捨ての保険には極力入らないようにしています。理由は単純で、医療保険にしても生命保険にしても期待値が大きくマイナスだから。
契約年数等にもよるのでこの期待値はあくまでも例ですが、「万が一」が想定以上に発生しない限り、掛けた金額以上に戻ってくることはありません。
もちろん、その万が一が起きた時の最低限の準備は必要ですので、特に生命保険に関しては自身の資産と家族の状況を鑑みて保険に入るかどうかを決めましょう。
自動車保険も掛け捨ての保険の一種ですが、場合によっては億単位の金が必要になりますので、こちらは加入しておきましょう。生命保険も自動車保険と同様に万が一の時の経費が大きいですが、支払い義務が生じるかどうか、という点でちょっと異なります。
自動車事故を起こせば、確実に支払わなければならない金額が決まってきます。しかし、死亡時は葬式代等を除いてすぐに支払が必要なお金はさほど生じません。そして、支出を減らす、残された家族が働く、という手段である程度のリカバーが可能です。
そして、相手がいるかどうか、という点でも異なります。自動車事故の際に保険会社が間に入ってくれるのとくれないのでは精神的負担の大きさが雲泥の差です。
ハルさんの結論
学資保険などの貯蓄型保険でも、年間の期待値に換算するとそこまでお得とは言えません。しかし、保険料控除を活用した場合、期待値が大幅に上昇し、非常に効果的な投資手法に変貌します。
例)18年で返戻率108% ⇒ 年あたり100.4% ⇒ 保険料控除を加味すると106.7%!!
複数の保険に加入する場合や、金額が大きくなる場合は保険会社の破綻という万が一に備え、複数の保険会社で契約した方が安心感が高まります。
保険会社選択の際は、格付けを参考にしましょう。
それではみなさん、よい投資を!
コバエと人類について考察してみた。 ~創造主物語②~
私の友人に「創造主」と呼ばれる男がいた。
無から有を、生命をもつくりだす。
それが彼の想像主たるゆえんだ。
もうかれこれ15年以上前になるが、私は彼と同棲していた時期があった。
彼は無精者で、テレビに出るようなゴミ屋敷の域には達していないものの、家の中は荒れ放題。かくいう私も多くの物に囲まれると安心するタイプであったため、それを悪しとしなかった。
そして遂にある夏の日、彼はその能力をいかんなく解放した。
大学の夏休みは長い。
1ヶ月ちかく家を空けて帰った日のことだった。
鍵を開ける彼。私が後ろで待っていた、その時・・・
「ずァあ”ぁぁぁぁぁ!」
声にならない声を上げ、開けた扉を閉める彼。
「居ます 何かが居ます」
彼は言った。
「バカ、そりゃあまっくろくろすけ、っつんだ。またの名をすすあたり・・・」
そう言って扉を開けた私に向かって飛び込んでくる多数の黒い飛行体。
イメージしていたまっくろくろすけよりはかなり小さく、そして速い。
ザ・フライ
「いやーハエですね、これは」
彼は言った。
そんなことは分かり切っている。
いま我々がやらねばならんのは、この先住民を撃退し平穏な日々を取り戻すことだけだ。
数は100や200では利かず、1000も超えていようかという勢い。
「ねずみ算じゃなくてハエ算の方が合ってますね」
彼は言った。
「でも語呂を考えるとコバエ算の方がいいだろう」
私は言った。
それはともかく、コバエ算を上回るスピードで撃退を進めなければ、この家は
腐海に飲み込まれてしまう。
「飛翔能力、反応速度ともにパーペキ・・・まさにハイテク戦闘機ね」
かくして、コバエ掃討作戦が決行されることとなった。
標的が小さいことに加え、残像を肉眼で確認できるほどの反応速度。射程圏外からの長距離射撃では太刀打ち不可能で、我々は白兵戦用兵器で対抗する他なかった。
ハエたたき、スリッパ、段ボール、ガムテープ・・・
ありとあらゆる手段を尽くし、人類 VS ハエ の戦いが始まった。
ハエの血で染まるガラス。
「目標をセンターに入れて…スイッチ。目標をセンターに入れて…スイッチ。目標をセンターに入れて…スイッチ。」
30分も過ぎると思考回路は停止し、意志を持たぬ殺戮兵器となった。
しかしそれでもきりがない。
「私が死んでも変わりはいるもの」
とばかりに次から次へと湧いてくる使途。
ここでようやくその発生源を突き止めた。それは、数あるゴミ袋のひとつだ。今までどうして気づかなかったのか、というくらいに次々と袋の中から飛び立ってくる。
「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。」
封鎖した生命のスープたるゴミ袋の中で飛び回るおびただしい数のハエ。
その後、3時間の格闘の末、ようやく全ての目標が沈黙。
私「生命を生み出しておいて、全て殺すとは何とバチ当たりな。」
彼「何度も危機を乗り越えたからこそ今の人類があるんです」
私「だから?」
彼「ハエにもそのような試練が必要と思います」
あくる朝、2匹のハエが仲良く飛んでいた。
「アダムとイブですね」
彼は言った。
その後結婚した彼は本当のアダムとイブとなり、新たな生命を生み出し幸せな毎日を送っている。